アマレコTV Win8でオーバーレイを使って遅延軽減
オーバーレイレンダラーを使うとアマレコTVのプレビューの表示遅延を減らすことができるので、次のアマレコTVではそのあたりを売りにしようといろいろテストしていましたが、特別なことをしなくても現状のアマレコTVにてオーバーレイレンダラーが利用できることがわかりました。
なので、現行のアマレコTVを使ってオーバーレイレンダラーがどの程度効果あるかテストします。
1.テスト方法
PCを2つ用意して「SC-512N1-L/DVIのスルー出力について検証」で利用した「くるくるベンチ for DirectDraw」を一つ目のPCで実行しHDMI出力を分配器(LKV312)で分配します。
二台目のPC(Windows8.1)にはキャプチャカードを2つ(SC512とSC500)挿して、それぞれ分配したHDMIを接続します。
分配した後のビデオ信号は基本的には同じもののようですし、使用したキャプチャカードも同じような挙動を示すため、アマレコTVを2つ使って次のようにほぼ同じタイミングでプレビューできます。

緑色の数値8092がフレーム番号で1/60秒毎にカウントアップしていきます。
数値がどちらも同じ8092なので分配器やキャプチャカードによる遅延の差はほとんど生じないことがわかります。
ここから、一方をオーバーレイレンダラーに設定してどうなるかテストします。
2.SC500(右)をオーバーレイレンダラーに設定

オーバーレイレンダラーに設定した右側のSC500の方が2114と一つ大きい数値になっています。
これは左のSC512 EVRより1フレーム分(1/60秒)早く表示できていることを示しています。
つまり、「オーバーレイレンダラーを使うとEVRより1フレーム遅延を軽減できる」と言うことがわかります。
これだけだと、たまたま差が出ただけなんじゃないかとか、本当にオーバーレイによる差なのか となるので、今度はSC512の方をオーバーレイに設定してテストします。
3.SC512(左)をオーバーレイレンダラーに設定

今度は左のオーバーレイレンダラーに設定したSC512の方の数値が大きくなりました。
このことから、キャプチャカードや分配器とは関係なくオーバーレイレンダラーにより差が出ていることがわかります。
4.まとめ
今回のテストによりWindows8で遅延を減らしたい人はオーバーレイレンダラーが有効であることがわかりました。
現行のアマレコTVでも高度な設定で「オーバーレイのみを使う」を選択することで利用できますので、プレビューの遅延を減らしたい人はお試しください。
■Windows8にてアマレコTVでオーバーレイレンダラーを使う
現行のアマレコTVでオーバーレイレンダラーを使うにはアマレコTVの高度な設定で「オーバーレイのみを使う」を選択します。

※ Windows7でデスクトップコンポジションが有効な場合、オーバーレイレンダラーは使えません。
※ オーバーレイレンダラーは同時に一つのアプリケーションでしか使えません。
次期アマレコTVではWindows8+オーバーレイレンダラーをメインとし、Windows7に関しては使えないことは無いけど制限付での動作となる予定です。