マイコンソフト HDビデオキャプチャカード「SC-500N1/DVI」 その7 色ズレ補正
画像サンプル RGB ダブラー 2倍ズーム

画像サンプル コンポーネント ダブラー 2倍ズーム

以前の記事に掲載したプレイステーション1のゲームをRGBとコンポーネントそれぞれでキャプチャした画像サンプルですが、これらは輝度と青色差、赤色差の位置が横方向に若干ずれています。
RGBの方は輝度と赤色差は合っていますが青色差は右に1画素ズレていて、コンポーネントの方は輝度に対して赤が左に1画素、青は右に1画素それぞれズレています。
YUY2系のキャプチャーカードは赤と青の色差をひとつのADコンバーターで交互にサンプリングすると思うので1画素以下のズレに関してはしょうがないですが、こうもはっきりズレていると補正してみたくなります。
という事でアマレコTVの次のバージョンにこれを補正する機能を付けました。

アマレコTVの設定の高度な設定で「SC500で色ズレを補正」をONにすると色ズレを補正します。また、右側のコンボボックスから利用する入力端子を選択します。擬似NTSC専用なのでキャプチャサイズが720x240の時だけ補正が行われ、それ以外のキャプチャサイズでは補正しません。

色ズレ補正が適用されるとステータスバーに「adj」と表示されます。
以下は補正した画像サンプルです。
画像サンプル RGB ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり

画像サンプル コンポーネント ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり

ズレを補正するとぴったり位置を合わせることができRGBとコンポーネントはほぼ同等の画質になりました。
ついでにもうひとつ、これらのサンプル画像はAMV2MTの可逆圧縮Y2で録画したものをAviUtlで読み込んだものですが、AviUtlで読み込む際にYUY2をYUV444(RGB)へ変換するための色補完処理が入り横方向に色が少しぼやけています。通常この色補完処理は画像をより自然にし見やすくなる効果がありますが、レトロゲームではあえてこれを回避する事でドット感を強調する事が出来ます。そのためにはAMV2MTコーデックを次のように設定します。
色補完を行わないようにAMV2MTを設定する

YUY2で出力しないようにするのと、YUY2をRGBへ変換する時に色補間しないようにします。
この様に設定すると、AviUtlで読み込む際に色補完を行わないためよりクッキリした画像として扱えます。
ただし、通常の動画では逆効果ですのであくまでもレトロゲームでドット感を強調したい場合のみの特別な設定と思って下さい。
サンプル画像 RGB ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり 色補完なし

サンプル画像 コンポーネント ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり 色補完なし

ここまでくるともう完璧ですね。モニターによっては視認出来ないレベルかもしれませんが、良く見るとRGBよりコンポーネントの方がノイズが少なくより綺麗な画像であることも判ります。
(色ズレ補正をしない場合はRGBの方が色ズレが少ないので綺麗です。)
【注意】
SC500の気分で色ズレのパターンが違ってくる場合があります。
その時はSC500のデバイス設定画面で入力端子(コンポーネントやDVI-Aなど)を適当に切り替えるか、少々面倒ですがPCを再起動することで元に戻るようです。
それから、ゲーム機によってはズレのパターンが異なるかもしれないので最終的にはマイコンソフトさんの神調整によりアマレコTVで補正しなくても常にピッタリなキャプチャが出来るようになると良いですね。
最後にアマレコTVで撮ったスクリーンショットを何枚か掲載します。
いずれも擬似NTSCのコンポーネント接続で色ズレ補完をしています。また、色ズレ補完をした場合のスクリーンショットでは色補完を行わないようにもしました。
極上パロディウス コナミ




PS1 擬似NTSC 横画面
雷電II セイブ開発/日本システム




PS1 擬似NTSC 横画面・縦画面
縦画面のテストで大活躍しています。1面のボスを倒したときの爆発音がいい。
レイクライシス タイトー




PS1 擬似NTSC 横画面
縦画面のテスト用に購入しましたが横画面でしかプレイできず残念でした。ポリゴン系はドットがはっきり表示されると見づらいですね。
ガンバード2 彩京/アトラス




PS2 擬似NTSC 横画面・縦画面
NTSCインターレースで縦画面のゲームが欲しくて購入しましたが擬似NTSCノンインターレースでした><。
PS2のソフトでも擬似NTSCとかあるんですね。解像度が雷電IIより高くサンプリングレートが合わないのか720x240ではクッキリしたドットでキャプチャすることができません。
このあたりもゲームの解像度に合わせたキャプチャ解像度がSC500に追加されると良いですね。