アマレコTV Ver3.00a 不具合修正版と再生音の話
■アマレコTV Ver3.00a
【更新内容】
(1) タイマー録画時に時間になっても録画が停止しない。再生できないビデオファイルが出来上がるのを修正。
(2) HDDの残り容量が少なくなっても録画が停止しない。再生できないビデオファイルが出来上がるのを修正。
(3) ステータスバーに表示するHDDの空き容量の小数点以下が表示されないのを修正。
(4) ステータスモニターに録音デバイスの実際のアロケーターサイズの表示を追加。
ダウンロード
(Ver3.00に対する差分のみです、Ver3.00に上書きして使ってください。)
■アマレコTV、アマミキ!の再生音について
アマレコTVとアマミキ!では再生音が遅延しないように極めて少ない再生バッファで音を再生するようになっています。そのため、一般的なアプリケーションより再生音がプチプチしたり、ゆがんだりと不安定になる場合があります。
以前のバージョンでは遅延が増えてきたときに急激な補正をかけて短い時間で遅延から回復するように制御(もしくはデータを捨てる)していましたが、それだと、”音がゆがむ”(データを捨てる場合はプチプチする)のが目立つため、Ver3.00では急激な補正を辞め、長い時間をかけて少しずつ遅延から回復するように変えました。そのため、音のゆがみはほぼ知覚できないと思います。その代わり、遅延から復帰するのに数十秒かかる感じです(以前は数秒で遅延から回復)。
■反応時間と補正状況の表示
アマレコTVの場合はステータスモニター画面で確認できます。

「Audio」をOnにして、RendererのLatency部で確認できます。

アマミキ!の場合は設定画面の再生デバイスにある「反応時間を表示」をOnにします。

メイン画面の左下のステータス欄に反応時間が表示されます。

Lが反応時間、カッコ内は目標反応時間の設定値でそれぞれの単位はミリ秒です。反応時間は再生デバイスのバッファに溜まっているデータ量を示していて、40なら1000分の40秒ぶんの音データが再生デバイスのバッファに溜まっていることを表します。これは、向こう40ミリ秒は安定した再生ができるけど、40ミリ秒以内に次のデータをバッファにセットできないと音が途切れる(プチプチする)ことを意味しています。
MFはマイクロフィードバックの略で、補正状況を表しています。0なら現在補正を行っていません。
マイナスの場合は遅延が許容量を超えたため再生速度をほんのわずかに速めて遅延を減らします(Lが少しづつ減るように制御)。
プラスの場合はバッファの溜まりが少なく音が途切れる可能性があるため、ほんのわずかに再生速度を遅くします(Lがすこしづつ増えるように制御)。
これらにより、反応時間が目標値に近づくように制御します。
■反応時間の設定
アマレコTVの高度な設定にある「再生プロパティ」。アマミキ!の場合は、再生デバイスにある「レンダラープロパティ」を押すとオーディオレンダラーの設定画面が表示されます。
なお、ライブ機能がインストールされていないとこの設定画面は表示されないので先にライブ機能をインストールして下さい。

「目標反応時間」と「反応時間許容範囲」の2つをスライダーを動かして設定します。
初期値は目標反応時間40ms、反応時間許容範囲10msとなっています。
■設定例
目標反応時間:40ms
反応時間許容範囲:10ms
の場合は次のように動作します。
反応時間が30msから50msの間(許容範囲内=目標値の±10ms)にある場合はマイクロフィードバック制御をおこないません。
反応時間が30ms未満、または、50msを超える(間許容範囲を外れる)場合は反応時間が40ms(目標値)になるようにマイクロフィードバック制御を行います。
■実際の音遅延は?
今回は再生デバイスにおける遅延なので、実際はこれに録音デバイスの遅延とプラスαが加わります。録音デバイスの遅延は一概には言えませんが大抵アロケータサイズで決まります、また、プラスαは大体20ms位なので、
アロケーターサイズ:40ms
目標反応時間:40ms
プラスα:20ms
の場合、音の遅延は約100msとなります。
ちなみに、HDMIなどを使ってテレビやPCモニターのスピーカーから音を出すとテレビ、モニターによる遅延がさらに加わります。
実際の音遅延に関しては過去の記事を見てください。
アマレコTV・アマミキ!用 オーディオレンダラーフィルタ Ver2.30a ベータ版
アマレコ・オーディオ・レンダラー デバックログとビデオキャプチャ編
フィードバック制御の仕方が変更になっていますが、目標反応時間が同じなら実際の遅延も同じ結果となります。