アマレコVR その2 DirectShow準備編
そこで、今回はアマレコVRの開発で使ったフィルターとそのセットアップ方法を紹介します。
なお、アマレコVRは64bitアプリケーションとなるため、必要となるDirect Showフィルターも64bit版となります。
1.おすすめのフィルター
LAVFilters Ver 0.71
https://github.com/Nevcairiel/LAVFilters/releases
LAVFilters-0.71-Installer.exe をダウンロードしてインストールします。

この中でアマレコVRが使うのは以下の2つです。
・LAV Video (x64)
・LAV Splitter (x64)
これらLAV Filtersをインストールすることでh.264やh.265と言った現在主流の動画ファイルを一通り再生できるようになると思います。
2.再生確認
アマレコVRには環境設定用のユーティリティソフトが同梱されています。
このユーティリティソフトに動画ファイルをドラッグ&ドロップすると、デスクトップ上で簡易再生が始まり、再生に使っているDirect Showフィルターの確認ができます。
もしLAV Filters以外のフィルターが使われていた場合はそのフィルターをそのまま使い続けてもいいですが、次の「デコードフィルタの優先権」の設定によりLAV Filtersにすることができます。
簡易再生

一番下のkrkr_60fps.mp4と表示されているのがLAV Splitterです。これは問題ありませんが、下から2番目のビデオデコーダーにFFDShowが使われています。
これをLAV Video Decoderになるように設定します。
なお、Graph Editで確認するとこうなっています。

3.デコードフィルタの優先権の設定
従来のDirect Showにおいて、どのフィルターを優先して使うかはDirectShowフィルターのメリット値で管理していましたが、
現在はOSの管理により特別に優先するフィルターを決められるようです。
なので、ここではPreferred Filter Tweaker v6.3を使ってLAV Filtersを優先的に使うように設定します。
https://www.codecguide.com/windows7_preferred_filter_tweaker.htm
「Preferred decoders」を選択します。

64bit デコーダーのH.264等、利用したいビデオデコーダーを一通り「LAV Video」に設定します。

最後に下部にある「Apply」ボタンを押して確定します。
もし、今まで再生できていた動画が再生できなくなったり画質が低下したなど、不都合が生じた場合は、「Reset」ボタンを押すか、デコーダーを「Microsoft」に設定すればPCの初期状態に戻ると思います。
これでアマレコVRユーティリティでの簡易再生もLAV Video Decoderが使われるようになります。

【注意】

アマレコVRは画像フォーマットとしてYUY2およびNV12を使います。
なので、LAV Video Settingsの出力フォーマットの「NV12」と「YUY2」は必ずONにしてください(初期状態でONなのでいじらない)。