SC-500N1/DVI その14 二枚挿し
(マイコンソフトによると最大4枚まで同時利用できるようになっているとのことです。但し、複数同時利用はPCへの負担が大きいため動作保障できるのは2枚までとなっています。)
導入写真(1枚目をPCIEx1写真下側、2枚目をPCIEx4写真上側に接続)

OS | Windows7 x64 Professional SP1 |
CPU | Intel(R) Core(TM) i5-3470S CPU @ 2.90GHz |
MB | ASRock H77 Pro4-M |
MEMORY | DDR3 1600 8GB(4GBx2 Dual Cannel) |
VGA | Intel(R) HD Graphics(On board) |
Capture Card | SC500N1/DVI Driver Version1.1.0.108.0, 2011.08.09 |
Capture Software | AmaRecTV Ver2.20b Ver2.20c |
※ VGAはオンボード、拡張カードはSC500のみ
※ 1枚目をPCIEx1、2枚目をPCIEx4に接続
※ 1枚目にPlayStation3をコンポーネントケーブルで接続(720p)
※ 2枚目にPlayStation2をRGBケーブルとXSYNC-1で接続(480i)
※ アマレコTVはフォルダを2つ用意し別々に設定を保存できるようにする。
デバイスマネージャ

アマレコTV設定

アマレコTV上では1枚目と2枚目のデバイス名の後にそれぞれ“(#01)”、“(#02)”と付くので2枚のSC500を区別できます。
プレビューの様子

導入時のメモ
最初にPCIEx1のスロットに1枚だけ挿して正常に使えることを確認。
次に2枚目をPCIEx4のスロットへ挿してパソコンを起動。するとデバイスマネージャに1枚目しか表示されず(不明なデバイスも無し)2枚目を使うことができない。
仕方ないのでOSを再起動したところ自動的にドライバがインストールされデバイスマネージャに2枚とも表示されました。
しかし、アマレコTVでプレビューしようとすると1枚目は問題ないが2枚目は「接続に必要な中間フィルターがみつからない」となりプレビューできず。もう一度OSを再起動。
恐らくこのときデバイス名が変わり、最初に挿した(PCIEx1)のが#02、後から挿した(PCIEx4)のが#01に入れ替わり、両方ともプレビューできるようになりました。
二枚挿しの注意点としてマイコンソフトの製品ページのQ&A に次のことが書かれています。
Q.SC-500N1/DVIの 2枚同時接続時の相性に関して |
A.ご利用のパソコンの機種や接続するPCI Expressスロットによっては、「SC-500N1/DVI」を2枚同時接続した際、SC-500N1/DVI(1枚)がデバイスマネージャで認識されない場合があります。これは、2枚のキャプチャーカードを同じブリッジチップに接続した場合に発生しやすくなり、パソコンの起動時に発生する場合があります。この様な症状が発生する場合は、 SC-500N1/DVI(1枚目) => North Bridge(グラフィックカードなどを接続するPCI Expressx16などのスロット)に接続。 SC-500N1/DVI(2枚目) => South Bridge(Expressx x1[South Bridgeに接続のスロット])に接続。 の様に別々のブリッジチップに接続してみてください。 各チップセットのブロック図などはマザーボードの取扱説明書やIntel社のWebページなどでご確認ください。(なおH61チップセットのパソコンに関しては、これらの対策は必ずしも有効ではなく、問題が改善されない場合があります。) この症状はパソコンの起動時に発生する場合が多く、Windowsの操作でパソコンを再起動(リブート)すると改善します。 ※この症状はSC-500N1/DVIと法人向けモデルSC-510N1/AVSを組み合わせて使用した場合も対象となります。 |
あと、二枚挿しとは関係ありませんがBIOSで省電力設定に関する部分を一通り無効にすると無用のトラブルを回避できます。

キャプチャカードによる遅延は映像より音声の方が大きい
1.音声遅延要素
1) ビデオキャプチャカードによるキャプチャ処理(録音)
2) キャプチャソフトによる処理
3) 再生デバイス(サウンドカード)による処理(再生)
1について、例えばIntensity Proでは33ms分の音声データをひと塊として(アマレコTVへ)送ってくるので最低でも33msの遅延が生じます。またSC500の場合は40ms単位なので最低40msの遅延が生じます。
なお、ビデオキャプチャカードの中には500ms単位でデータを送ってくるものがあります。Direct Showの(アロケータの)初期値は500msとなっているのでDirect Showのコンセプトとして500msで動作するビデオキャプチャカードは妥当と言えますが、ゲームなどインタラクティブなシーンでは使い物になりません。
2は遅延0とみなして良いかと思います。再生オーディオデバイスの再生バッファへデータをコピーするだけです。
最後に3ですが、アマレコTVが再生バッファにデータを書き込み、再生命令を発行すると、OS、オーディオドライバ、サウンドカードによりラインアウト等から音声信号が出力されます。
このとき再生サンプリングレートと異なる音はリサンプリングされたり、複数のアプリケーションの音がミキシングされます。
また、プチプチとしたノイズを防ぐために少し多めに再生バッファへデータを蓄える必要があり、その分の遅延が生じます。どの程度バッファリングすれば良いか(ノイズを防げるか)は環境によりマチマチです。アマレコTVでは高度な設定にあるアロケータサイズで調整します。
2.テスト方法

PC1のラインアウトのL(左)・R(右)のうち一方をビデオキャプチャカード→アマレコTV→サウンドカード1と通し最終的にサウンドカード2へ、もう一方はサウンドカード2へ直接接続した状態でサウンドカード2のライン入力を観察します。
OS | WindowsXP Professional SP3Windows7 |
MB | M3N78-EM |
CPU | AMD Phenom(tm) 8750 Triple-Core Processor 2.4GHz |
MEMORY | DDR2-800 2GB(2GB*1) |
HDD | WD10EADS-00M2B0 1TB, 5400rpm |
サウンドカード1 | CMI8738-6CHLP2 |
サウンドカード2 | M3N78-EM Realtek HD Audio Input |
キャプチャカード | SC-500N1/DVI Driver 1.1.0.108.0 |
アマレコTV | Ver2.20b アロケーターサイズ 40ms |
3.結果

PC1の出力を直接つないだ場合(グラフ上側)と比べ、キャプチャカード→アマレコTV→サウンドカード2と経由したもの(グラフ下側)は約102ms遅延しました。
設定(アロケータサイズ)や環境(OS、サウンドカード)によりますがアマレコTV初期値の場合なら50ms~100ms程度の遅延となります。
4.まとめ
映像の遅延はオーバーレイやEVRによる表示にて2~3フレーム(33,33ms~50.00ms)でしたが、音声の遅延は50ms~100ms程度となり、音声は映像より大きく遅延することになります。
ビデオキャプチャカードを使ってPC画面でゲームをプレイしようとしたとき映像の遅延に付いて良く訊かれますが、実際は映像より音の遅延の方が深刻で音ゲーや格ゲーで音に頼ってプレイするのが難しいのはこのためではないでしょうか。逆に音に頼らないスタイルであれば映像の遅延と言うのは世間一般で言われているほど大きくはないので満足にプレイできるケースが多いと思います。
同じキャプチャカード(同じジャンルのゲーム)でも問題なくプレイできる(遅延は感じない)という人と、まともにプレイできないと主張する人に分かれるのは、その人の感覚次第でもありますが音に頼っているかどうかもポイントのように思います。
余談になりますが、アマレコTVと他のビデオキャプチャソフトの大きな違いとして、“累積遅延”と“映像と音声の同期”の2つがあります。累積遅延は30分とか1時間使っているとだんだんと音声がずれてきたり、遅延が大きくなる現象です。アマレコTVでは遅れた分を取り戻す仕組みとして“可変再生速度”と言う機能が働くので累積遅延は一定以上生じません。また、映像と音声の同期については遅れている方に合わせて再生するのが一般的となっています。例えば映像が50msの遅延、音声は100msの遅延であるなら映像もわざと100ms遅延させて映像と音声を同じタイミングで再生します。しかし、アマレコTVでは同期を取らないため、映像は50ms、音声は100msとずれたまま再生するようになっています。ビデオキャプチャカード付属のソフトからアマレコTVに替えると遅延が減るのはこのあたりが関係しています。
5.音声遅延の回避策
最後に音声の再生遅延をゼロにする方法を紹介します。
ビデオキャプチャカードの音声入力を使わずサウンドカードのライン入力を使う事で、ライン入力とライン出力の間を直接接続できるので遅延0で音声を聴くことができます(サウンドカードやOSによりできない場合があるかもしれません)。
1) ゲーム機のライン出力とサウンドカードのライン入力を接続します。ビデオキャプチャカードにはS端子など映像系のみ接続します。
2) サウンドカードの録音プロパティでライン入力のミュートを解除します。この時点でゲーム機の音が再生されます。
3) アマレコTVのオーディオキャプチャデバイスでサウンドカードのライン入力を指定します。
4) アマレコTVのプレビューを開始するとゲーム音が二重に聞こえるのでアマレコTVのツールバーでミュートします。
SC-500N1/DVI その13 録音テスト
なお、ビデオデータとオーディオデータのタイミングが合わないと、アマレコTVで録画したときに映像と音声のズレを補正するためのフレームの増減が生じます(ステータス欄の(+)や(-))。
1.テスト方法
携帯音楽プレイヤーをビデオキャプチャカードまたはサウンドカードのアナログ音声入力に接続して音楽を再生します。
ビデオ信号はプレイステーション2用のゲームの480iをコンポーネントで接続しキャプチャします。
この状態でアマレコTVで録画します。
録画してできたビデオファイルからAviUtlを使ってwavファイルを作成します。
Audacityを使ってwavファイルの波形を観察して判断します。
デバイス | 品番 | 備考 |
サウンドカードのライン入力 | CMI8738-6CHLP2 | ビデオキャプチャデバイスはSD-USB2CUP4 オーディオキャプチャデバイスはCMI8738-6CHLP2 としてアマレコTVで録画 |
キャプチャカード1 | SC-500N1/DVI | |
キャプチャカード2 | SD-USB2CUP4 |
OS | WindowsXP Professional SP3 |
MB | M3N78-EM |
CPU | AMD Phenom(tm) 8750 Triple-Core Processor 2.4GHz |
MEMORY | DDR2-800 2GB(2GB*1) |
HDD | WD10EADS-00M2B0 1TB, 5400rpm |
キャプチャカード | SC-500N1/DVI Driver 1.1.0.108.0 SD-USB2CUP4 Driver 5.2009.917.0 |
アマレコTV | Ver2.20b |
2.結果
サウンドカードを使って録音した波形を基準にし各ビデオカードがどの程度ずれているかを見ます。
全体像です。音楽の開始位置(左端)を揃えてあります。

音楽の終了位置を拡大します。

サウンドカードで録音したものは約4分41秒のところで音楽が終わっています。
SC500はサウンドカードと比べて約0.005秒短くなっています。
SD-USB2CUP4はサウンドカードと比べて約0.035秒長くなっています。
※SD-USB2CUP4は音圧が合わず、音楽の開始位置を正確に合わせることができませんでした。そのため誤差が含まれています。
3.まとめ
SD-USB2CUP4の4分41秒あたり0.035秒と言うズレは1時間で約15フレーム(1フレームは0.033秒)のズレとなります。 個人的には1時間で15フレームのズレなら妥当と思っています。
一方、SC500はもっと精度が高いので映像と音声のズレは小さくなるはずですが、実際は4分41秒で 14フレームずれました。これは1時間に換算すると194フレームと非常に大きなズレとなります。
VT=281491(8449f), Cap= 8787f( 0D), Enc= 1.283ms, Siz= 137KB( 20%) , Drp=0, (+)14, (-)0, o (+)は映像と音声の同期を取るため追加したフレーム(Nullフレーム)数です。 このログから、録画を開始して4分41秒後(281491ms)の段階で14フレーム分映像が不足していることが分かります。(1フレームは0.033秒) |
2011.11.6現在のSC500には映像ドロップの不具合がありますので、録画中に映像が不足し、その分が補正されたと見るのが妥当なのですが、映像ドロップが修正されても(補正なしでは)音ズレする動画になってしまう可能性がSC500にはあります。今回その原因が音声のサンプリングレートの僅かな狂いでは?と思いテストを行いましたが、サンプリングレートの異常は見られませんでした。
とりあえずSC500のオーディオキャプチャ周りはうまく機能していると思われるので、映像ドロップが修正され次第、再度検証してみたいと思います。
キャプチャカードによる遅延は1フレーム未満
1.遅延の要素
遅延の要素としては次のものがあります。
1) ビデオキャプチャカードによるキャプチャ処理
2) ビデオキャプチャソフトによる画像処理
3) ビデオレンダラーによる画像処理、垂直同期待ち
4) ビデオカードによるビデオ信号出力処理
5) モニターによる画像処理と表示処理
今回のテストでは1から4の間で起こる遅延をフレーム単位で計測します。モニターによる遅延は含まれていません。
以降1フレームは16.67ms(1/60秒)とし、遅延が1フレーム未満と言った場合は16.67msより短い時間で1から4の処理を終えられることを意味します。
1フレーム以上、2フレーム未満と言った場合は16.67ms以上かかるが33.33msまではかからない事を意味します。
2.テスト方法
アマレコTVのプレビューにフレームカウンターを表示します(やり方は後述)。
デスクトップの設定を1280x720 60pにします。
ビデオカードに2つある出力のうち一方をモニター、もう一方をキャプチャカードの入力に接続し、ミラーリング状態にします。
この状態でアマレコTVのウインドウ位置を調整すると、アマレコTVのカウンター表示がビデオカードから出力されます(下図フレーム1)。
これがキャプチャカードの次のキャプチャタイミングで取り込まれ、アマレコTV内で新しいカウンター2と合成され下図フレーム2のようになります。
これが再びビデオカードから出力され繰り返されると下図フレーム3の様にアマレコTVのプレビューにカウンター3,2,1・・・とフレームカウンターが並びます。

※ 左側に1/1000秒単位の時間、右側にフレームカウンタを表示しています。
このような動作は遅延が1フレーム未満の場合の話です。1フレーム以上の遅延があるとカウンターの並びが変わってきます。 例えば遅延が1以上、2フレーム未満の場合のカウンターは5,3,1・・・と2間隔で並びます。
同様に、遅延が2以上、3フレーム未満の場合は7,4,1・・・と3間隔ですので、表示されるカウンターの間隔から遅延を把握することができます。
後は適当なタイミングでアマレコTVのスクリーンショット機能を使いビットマップファイルを作って観察します。
また、録画したビデオファイルをコマ送りで観察することでより多くのデータを得ることができますが、ドロップフレームやフレームレートに異常が無いことが前提となりますので注意して下さい。
OS | WindowsXP Professional SP3 Windows7 |
MB | M3N78-EM |
CPU | AMD Phenom(tm) 8750 Triple-Core Processor 2.4GHz |
MEMORY | DDR2-800 2GB(2GB*1) |
HDD | WD10EADS-00M2B0 1TB, 5400rpm |
ビデオカード | GeForceGT240 ZT-20401-10L |
キャプチャカード | SC-500N1/DVI Driver 1.1.0.108.0 |
アマレコTV | Ver2.20b AmDeinterlace Ver2.20b |
サンプル画像 | アマレコTVのスクリーンショットでPNG保存した物 |
3.結果
OS | レンダラー | 測定結果(遅延) | サンプル画像 |
Windows XP | オーバーレイ | 2フレーム未満 | ![]() |
Windows 7 | オーバーレイ | 2フレーム未満 | ![]() |
Windows 7 | EVR | 3フレーム未満 | ![]() |
Windows 7で多く使われるEVRはXPのオーバーレイ表示より1フレーム分遅延が大きくなる。
Windows 7でもオーバーレイ表示を使えば遅延を少なくできる。
4.追加テスト
EVRにはエミュレーションレイヤ(以下エミュレーションモード)と言うのが存在します。 エミュレーションモードは必要な機能がビデオカードに搭載されていなかったり、OSが対応していない場合に、ソフトウエア処理によりEVRの機能をエミュレーションしながら動作するモードです。 性能が低く処理に時間がかかったり、画質が低下するため普通は使いませんが、垂直同期待ちを行わないようなので遅延を減らすことができます。
OS | レンダラー | 測定結果(遅延) | サンプル画像 |
Windows XP | EVR エミュレーション | 1フレーム未満 | ![]() |
Windows 7 | EVR エミュレーション | 1フレーム未満 | ![]() |
XP/7共にEVRのエミュレーションモードだと1フレーム未満の遅延で動作するようです。
この結果からビデオキャプチャカードによる遅延は1フレーム未満であることが分かります。
※ 垂直同期待ちを行わないとティアリングが生じます。
5.まとめ
今回のテスト結果をまとめると
・ビデオキャプチャカード(SC500)の遅延は1フレーム未満である
・アマレコTVによる遅延は十分な性能のPCを使う限り0とみなしていい(画像処理を行わない場合)
・EVRはオーバーレイレンダラーより遅延が大きい
・レンダラー処理で垂直同期待ちを行わなければ遅延を減らせる
なお、私の環境ではSC500がインターレース(1080i)を受け付けないためテストできませんでしたが、インターレース方式の場合は2フレーム分をまとめてビデオキャプチャソフトへ渡すためキャプチャ処理の遅延が1フレーム分大きくなると思われます。
6.カウンター表示用フィルター
今回のテストを行うためのフィルターです。
ある程度パソコンに詳しい人でないと利用できません。
自己責任かつ、分からない事は自力で調べられる方のみご利用ください。
【使い方】
1) アマレコTV Ver2.20bのAmDeinterlace.axを置き換える
2) アマレコTV.exeと同じフォルダにあるAmDeinterlace.iniをメモ帳で開く
3) 最後の行に「iCounterTest=1」を追加する
4) テストが終了したら「iCounterTest=0」に書き換える
【仕様】
対応解像度(横):720、1280、1920
対応解像度(縦):480以上
対応カラーフォーマット:YUY2、UYVY、HDYC
【ダウンロード】
amdeint220b.zip
SC-500N1/DVI その12 新ドライバ1.1.0.108.0 複数枚同時利用対応
http://www.micomsoft.co.jp/sc-500n1_download.htm
今回の変更点はSC500を最大4枚まで同時に利用できるようになったことと、Video Keeperが主です。
また、入力解像度も2種類追加(DVI-D入力時に1280x768ドット、アナログRGB入力時に水平同期周波数24kHzの496x384)されています。
早速アップデートしてみましたが、目だった問題や新しい問題は生じていません。しかし私の利用範囲では今回の変更点はいずれも出番が無いのが残念です。今回は見合わせになったようですが映像のドロップ軽減についても進展があったようですので次回のドライバに期待です。
あと、秋葉原の一部の店舗で店頭販売も開始されたようなので購入しやすくなりましたね。
http://akiba-pc.watch.impress.co.jp/hotline/20110813/etc_micomsoft.html
SC-500N1/DVI その10 キャプチャ画像比較(動画)
なお、IntensityProとMonsterX-iは擬似NTSCをキャプチャできないので今回出番はありません。
■共通
ゲームソフト:プレイステーション1の雷電プロジェクトから雷電II、縦画面モード
ゲーム機:プレイステーション2
アマレコTV:「オーディオデバイス」を”使わない”にする※1、縦画面モード、録画レート60fps、録画フィルターON
コーデック録画・編集:AMV2MT Y2標準可逆、出力フォーマット「YUY2」をOFF※2、「YUY2をRGBで出力するとき色を補間する」をOFF
コーデック仕上げ:H264(x264)、30fps、詳細はニコニコ動画まとめwikiのとおり
■GV-USB
端子:S端子
アマレコTV:SWデインターレースをレトロモード、「GV-USBで色ずれを補正」をON
■SC500
端子:コンポーネント
アマレコTV:ダブラーをON、「SC500で色ずれを補正」をON、”Type-C”を選択
■SD
端子:コンポーネント
アマレコTV:SWデインターレースをレトロモード
※1 オーディオデバイスを使わないのは、録画時に音声にあわせて画像(フレーム数)が調整されてしまうのを防ぐためです。フレーム数が調整されると複数の動画を並べたときに完璧に一致してくれません。なお、ゲーム機がディスクにアクセスすると毎回読み込み時間が異なるらしくその部分でタイミングがずれます。雷電プロジェクトだと鉄板の様な物で画面が埋め尽くされたときにずれるので、そこはAviUtlでカット編集してタイミングをそろえています。
※2 AviUtlでYUY2の動画を読み込むときに色補間され色が滲むのを防ぐためです。
■動画(ニコニコ動画)
■まとめ
文字(画面上方のスコア表示)や動きの少ないシーンであればSC500のくっきりした画質を動画でも実感できるかと思います。
しかし、動きのあるシーンだとGV-USB、SD USB2CUP4等と比べ動画で差を実感するのは難しいのではないでしょうか。
また、動画のビットレートの影響も受けます。ビットレートが高い(高画質な)動画であればあるほどSC500の画質が際立ってきますが、ビットレートが低い(低画質な)動画だとキャプチャカードによる差は無いと言って良いでしょう。ニコニコ動画(一般会員)や生放送ではビットレートが低いのでキャプチャカードの性能よりもエンコードや動画および動画サイトの仕組みを理解するほうが重要だと思いました。
SC-500N1/DVI その9 新ドライバ1.1.0.102.3 音ドロップ改善
http://www.micomsoft.co.jp/sc-500n1_monitor.htm
いろいろと変更点がありますが私のほうで確認できる部分は次の1点のみです。
・音声のドロップ問題を改善した。
「音声のドロップ」と言うのはアマレコTVで音声をプレビューした場合にプチプチと目立つノイズになるため結構厳しい不具合です。
アマレコTV以外(Video Keeperなど)であれば再生用のバッファを大目にとっているのでドロップしてもノイズは目立ちにくいのですが、目立たないだけでドロップは同じように起こっています。耳のいい人だとやはり気になる部分ではないでしょうか。また、録画した場合に音声データが不足することになりますのでビデオキャプチャソフトによっては音ズレしてしまう可能もあります。
今回のアップデートでこれが改善されたとのことですので、早速ログを取りながら2時間ほどゲームを遊んでみました。
最初の5分ほどはノイズが生じていないか耳を澄ましていましたが、ノイズらしきものは聴き取れません。その後はゲームに没頭してしまったので何とも言えませんが、2時間のあいだ一度もノイズに気がつく事はなかったです。最後に2時間分のログを見てみましたが、ドロップした形跡はなくしっかり改善されたと見てよさそうです。
あとは、映像のほうも同じくドロップしているようなのでそこも改善されると良いですね。
一般販売も決定したようで順調に仕上がってきているな~と感じました。
マイコンソフト HDビデオキャプチャカード「SC-500N1/DVI」 その8 新ドライバ1.1.0.101.3
(追記2011.6.8: 一部のテスターに送られたのみで、一般公開ではありませんでした。申し訳ありません)
【更新内容】
ドライバ Ver1.1.101.3, 2011.04.25
・15KHzRGBのインターレース信号で画面がおかしくなるのを修正
・240pの水平画面表示位置を変更(ただし、左にゴミがでる場合あり)
VideoKeeper
・画面モードが変更されても、ファイル名を変更して録画を継続
・PALの288pのスナップショットが圧縮される問題を修正(ただし色が
おかしくなる問題が発生)
インストーラー
・日本語に対応
・VideoKeeperは自動インストールされないようにした
ドライバーはアナログRGBのインターレースをキャプチャした場合の不具合がしっかり直っていました。
240pの方は良くわかりませんが、サンプリングタイミングが変わったのかプレステの画像が若干ぼけるので1.1.101.1に戻しました。
新バージョン Ver1.1.101.3 | |
![]() | PS1 擬似NTSC RGB21ピン 画面回転 ダブラー 色ズレ補正なし 色補完あり |
マイコンソフト HDビデオキャプチャカード「SC-500N1/DVI」 その7 色ズレ補正
画像サンプル RGB ダブラー 2倍ズーム

画像サンプル コンポーネント ダブラー 2倍ズーム

以前の記事に掲載したプレイステーション1のゲームをRGBとコンポーネントそれぞれでキャプチャした画像サンプルですが、これらは輝度と青色差、赤色差の位置が横方向に若干ずれています。
RGBの方は輝度と赤色差は合っていますが青色差は右に1画素ズレていて、コンポーネントの方は輝度に対して赤が左に1画素、青は右に1画素それぞれズレています。
YUY2系のキャプチャーカードは赤と青の色差をひとつのADコンバーターで交互にサンプリングすると思うので1画素以下のズレに関してはしょうがないですが、こうもはっきりズレていると補正してみたくなります。
という事でアマレコTVの次のバージョンにこれを補正する機能を付けました。

アマレコTVの設定の高度な設定で「SC500で色ズレを補正」をONにすると色ズレを補正します。また、右側のコンボボックスから利用する入力端子を選択します。擬似NTSC専用なのでキャプチャサイズが720x240の時だけ補正が行われ、それ以外のキャプチャサイズでは補正しません。

色ズレ補正が適用されるとステータスバーに「adj」と表示されます。
以下は補正した画像サンプルです。
画像サンプル RGB ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり

画像サンプル コンポーネント ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり

ズレを補正するとぴったり位置を合わせることができRGBとコンポーネントはほぼ同等の画質になりました。
ついでにもうひとつ、これらのサンプル画像はAMV2MTの可逆圧縮Y2で録画したものをAviUtlで読み込んだものですが、AviUtlで読み込む際にYUY2をYUV444(RGB)へ変換するための色補完処理が入り横方向に色が少しぼやけています。通常この色補完処理は画像をより自然にし見やすくなる効果がありますが、レトロゲームではあえてこれを回避する事でドット感を強調する事が出来ます。そのためにはAMV2MTコーデックを次のように設定します。
色補完を行わないようにAMV2MTを設定する

YUY2で出力しないようにするのと、YUY2をRGBへ変換する時に色補間しないようにします。
この様に設定すると、AviUtlで読み込む際に色補完を行わないためよりクッキリした画像として扱えます。
ただし、通常の動画では逆効果ですのであくまでもレトロゲームでドット感を強調したい場合のみの特別な設定と思って下さい。
サンプル画像 RGB ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり 色補完なし

サンプル画像 コンポーネント ダブラー 2倍ズーム 色ズレ補正あり 色補完なし

ここまでくるともう完璧ですね。モニターによっては視認出来ないレベルかもしれませんが、良く見るとRGBよりコンポーネントの方がノイズが少なくより綺麗な画像であることも判ります。
(色ズレ補正をしない場合はRGBの方が色ズレが少ないので綺麗です。)
【注意】
SC500の気分で色ズレのパターンが違ってくる場合があります。
その時はSC500のデバイス設定画面で入力端子(コンポーネントやDVI-Aなど)を適当に切り替えるか、少々面倒ですがPCを再起動することで元に戻るようです。
それから、ゲーム機によってはズレのパターンが異なるかもしれないので最終的にはマイコンソフトさんの神調整によりアマレコTVで補正しなくても常にピッタリなキャプチャが出来るようになると良いですね。
最後にアマレコTVで撮ったスクリーンショットを何枚か掲載します。
いずれも擬似NTSCのコンポーネント接続で色ズレ補完をしています。また、色ズレ補完をした場合のスクリーンショットでは色補完を行わないようにもしました。
極上パロディウス コナミ




PS1 擬似NTSC 横画面
雷電II セイブ開発/日本システム




PS1 擬似NTSC 横画面・縦画面
縦画面のテストで大活躍しています。1面のボスを倒したときの爆発音がいい。
レイクライシス タイトー




PS1 擬似NTSC 横画面
縦画面のテスト用に購入しましたが横画面でしかプレイできず残念でした。ポリゴン系はドットがはっきり表示されると見づらいですね。
ガンバード2 彩京/アトラス




PS2 擬似NTSC 横画面・縦画面
NTSCインターレースで縦画面のゲームが欲しくて購入しましたが擬似NTSCノンインターレースでした><。
PS2のソフトでも擬似NTSCとかあるんですね。解像度が雷電IIより高くサンプリングレートが合わないのか720x240ではクッキリしたドットでキャプチャすることができません。
このあたりもゲームの解像度に合わせたキャプチャ解像度がSC500に追加されると良いですね。