あまレゴ 31006組み換えフォーミュラカー
レゴと言うとプラモデルと比べ値段が高かったり精巧なものが作れないというイメージがありますが、¥2000~¥3000くらいの商品ひとつに含まれるブロックだけを使ってオリジナルのモデルを作る遊び方(日本では「組み換え」と呼ばれているようです)があって世界中の人がオリジナル作品の写真を公開しています。
ひとつの商品に含まれているブロックなんて限られているのでそんなに良いものは作れないだろうと思っていましたが、写真を見ているとなかなかどうして、素晴らしい出来栄えや組み立てのアイデアに驚かされます。
組み立て説明書があるわけではないので写真を見ながら組み立てるのはとても大変ですが、写真に写っていない部分でも使えるブロックが限られているためクロスワードパズルのように推測して組み立てることができ、とても楽しめます(ほぼ3Dパズルです)。そこで今回はオリジナル作品に挑戦してみました。
今回使った商品のパッケージ写真「LEGO 31006 ハイウェイスピードスター」

3種類(スポーツカー、牽引車、クラシックカー)の組み立て説明書が付属します。
それぞれの車は同時に作ることができない(一つ作るとほとんどのブロックを使い切る)ので、その都度作っては壊し、作っては壊しといった遊び方になりますが、ブロックなので何度でも作り直すことができるのが良いですね。

これはメインモデルのスポーツカーです。
その他の作例
MOC pages にアクセスして「31006」で検索するとクラシックカーやフォーミュラカー、トラック、4輪バイクなど様々な作例が見られます。
続いてオリジナルのフォーミュラカーです。

昔のF1カーやF3000のようにごつく、まるっこいイメージで、昔のテレビゲームやラジコンもこんな感じだったと思います。
大体の形は1日でできましたが、そこから細部を微修正したり強度を高めるためにあっちこっちブロックを入れ替えて1週間ほどで完成しました。
白いブロックがメインになりますが、やはり使えるブロックの数や種類が限られていますのでボリューム感をだすのが大変でした。
後方

後ろ

前方

真上

裏

裏から見ると・・・見えない部分に白以外のブロックを使っています。とにかく白いブロックが貴重なのであの手この手で白いブロックを節約します。
真横

リアウイング

L字型のパーツ3つで固定します。
コックピット、シート

シートは車体の隙間にオレンジ色の丸いブロックを挟んで固定します。
余りブロック

最初にこれらのブロックを取り除いてから作り出すといいかな。

液晶テレビの倍速補間処理による遅延について
今回は倍速駆動と一緒に使われる倍速補間処理(補間処理)の遅延について説明します。 前回の記事「倍速液晶が0.5フレーム遅延するのはどうして? 」と合わせて見てください。
1.概要
倍速液晶のメリットは残像を軽減させたり動きを滑らかにすること(代償として遅延は増える)とされていますがその効果をもたらすのが倍速補間処理です。なので倍速液晶は倍速駆動と倍速補間処理の2つの要素から構成されるのが普通となっています。
しかし、倍速補間処理を行うと大抵の製品で大きな遅延(大抵2フレーム以上、4フレームとかもざらだと思います)が生じてしまうため、ゲームなどのプレイには向かず遅延を抑えたいゲームモードなどは倍速補間処理を行わないのが一般的です(倍速駆動は行うけど倍速補間処理は行わない)。
そんななか東芝のREGZA ZP3などは倍速補間処理を行っても遅延を少なくできるとアピールされており具体的な数値も東芝のサイトに記載されているので、そのあたりについて私なりに考えてみました。
![]() 図1 倍速補間処理の概要図 |
今回は横方向に時間をとっています。大文字のA、B、C・・・は60Hzのビデオ信号が液晶テレビに入力されるタイミングを表していてAは1フレーム目の画像、Bは2フレーム目の画像です。
小文字のaやbは入力された画像をそのまま倍の速さで表示することを表しています。図では横軸が時間なので大文字のAやBに比べ横幅が半分になります。
倍速補間処理は様々な方法があると思いますがここでは1フレーム目の画像Aと2フレーム目の画像Bの2つの画像をもとに中間の画像を生成する処理を想定し、図ではa+bと表記します。
倍速補間処理ではa,a+b,b,b+c・・・と入力された画像と補間した画像が交互に表示されることで動きを滑らかにしたり残像を軽減する効果が得られるとされています。
ちなみに倍速補間処理なしの場合の倍速駆動はa,a,b,b,・・・と同じフレームを2回ずつ表示するように動作します。「二度ふり」とか「フレームコピー」と呼ばれていて、動作としては60Hz駆動と変わらないため動きが滑らかになったり、残像が軽減されることはなく、遅延が増えるデメリットがあるだけです。
2.倍速補間処理の遅延について
![]() 図2 遅延を考慮した倍速補間処理その1 |
前回の記事で説明したように倍速補間処理でも基本はビデオ信号の入力が終わってから処理を開始しその後、表示となります。 ただしビデオ信号の入力が完全に終わらなくても途中で追い越さないようギリギリのタイミングで処理することができますのでaやbはそれぞれのビデオ信号の入力から0.5フレーム遅らせることで表示可能です。
一方a+bはBのビデオ信号の入力から0.5フレームおくらせないと表示することができません。
さらにa+bとbが同じタイミングになってしまうので、bはさらに0.5フレーム遅らせる必要がでてきます。
このように各処理が入力されるビデオ信号を追い越さないよう制御しつつ、また、各フレームが重ならないよう
スケジューリングすると最終的に図3となります。
![]() 図3 遅延を考慮した倍速補間処理その2 |
以上のことから1.0フレーム遅らせて表示するのが倍速補間処理を行った際の最小遅延となります。
これは前後のフレームを参照するタイプの補完処理において絶対に1フレーム以下の遅延で表示することはできないことを意味します。
3.REGZA ZP3のゲームスムーズモードについて
REGZA ZP3(以下ZP3)では倍速補間処理を行いつつ遅延を抑えたモードとして「ゲームスムーズモード」というのが用意されており東芝のサイトで次のように解説されています。
なお、東芝のサイトではa,a,b,b,c,c,と単純なフレームコピーについても倍速補間と呼んでいますのでその点は注意して下さい。私が言う倍速補間処理は東芝のサイトではゲームスムーズモードに該当します。
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「ゲームダイレクトのモードは0.7フレーム遅延。ZP3だけ、ゲームスムーズモードがありまして、1.3フレーム遅延ですね。」
「ZP3では補間フレームを入れながら低遅延を実現しました。ゲームスムーズというモードを入れて、その場合は、プラス0.5フレーム遅延はさらに大きくなる、それは理論的にそうしないとできないということなので、ほぼ理論限界に近い低遅延を実現できているかなと思います。 」
これを私なりに解釈すると
・ゲームダイレクトモードは倍速駆動(0.5遅延)+補間処理なしで全体の処理遅延0.7フレーム。
・ZP3のゲームスムーズモードは倍速駆動(0.5遅延)+補間処理(0.5遅延)で全体の処理遅延1.3フレーム。
・ZP3では補間処理を行いながらも低遅延に抑えた。
・補間処理により0.5フレーム遅延が大きくなるけどこの0.5フレームと言うのは理論上の限界値に近い。
私が示した倍速補間処理の理論上の限界値1.0フレームに対しZP3のゲームスムーズモードは1.3フレームとのことなので「ZP3では補間フレームを入れながら低遅延を実現しました」と言うのは本当のようです。
ただし、あくまで倍速補間処理の目的は残像軽減と動きの滑らかさなので、遅延が少ないから優秀と言うわけではないのでその点はご注意ください。最終的には遅延と残像のトレードオフで価値が見出せるかどうかと言うことになります。
4.まとめ
![]() 図4 倍速液晶、4倍速液晶の遅延 |
4倍速液晶では補完処理なしで0.75フレーム(前回の記事)、補完処理ありで1.5フレーム最低でも遅延することになります。ただし、4倍速液晶の製品はもともと遅延が大きいと思うので最小遅延はあまり関係ないですね。