マイコンソフト HDビデオキャプチャカード「SC-500N1/DVI」
マイコンソフト様から開発中のHDキャプチャカード「SC-500N1/DVI」(以下SC500)をお借りする事が出来ましたので私なりに気になるところをテストしてレポートしたいと思います。
また、アマレコTVもSC500に合わせて幾つか機能を追加する予定です。
マイコンソフト 開発ルーム
【SC500の概要】
詳細なスペックはまだ開発中との事で不明ですが(製品化の際にメーカーサイトで確認して下さい)HDとSDのキャプチャが出来るPCIE x1用の一般的なHDビデオキャプチャカード「SC-500N1/DVI」と昔のゲーム機などにあったアナログRGB21ピンを接続するためのアダプタ「XSYNC-1」からなっています(XSYNC-1は別売りかもしれません)。
わたしは「アナログRGBを入力出来る」というのが最も目を引く特徴と感じました。他には入力端子がDVI-IとなっておりPCのビデオ出力を繋いで800x600、1024x768、1280x1024などでPCの画面をキャプチャすることもできるようです。
また、専用のキャプチャソフト「Game Keeper」「Video Keeper」がありますが、アマレコTVなどDirectShowベースの汎用アプリケーションも利用できます。ここではアマレコTVを使った場合の話が中心になりますのでその点はご了承ください。
※ キャプチャカードのチップ構成などは開発中のため公開NGとなっていますご了承ください。
※ 64bit OS の4GBオーバーでも利用可能(私は環境がないので未確認)。
※ HDMI・DVI変換アダプタを別途用意すればHDMIキャプチャとしても使えるようです。
※ プロテクトのかかった映像はキャプチャ不可となっています。
【テスト予定の項目】
・プレイステーション1など古いゲーム機の擬似NTSCのキャプチャテスト
・PS2などのNTSCのキャプチャテスト
・パソコンの画面のキャプチャテスト(どのような解像度と周波数で使えるのか)
【プレイステーション1など古いゲーム機の擬似NTSCのキャプチャテスト】
使用したゲーム機本体はPlayStation2 SCPH-70000でPS1のソフトとPS2のソフトをそれぞれ試しました。初めに各ソフトとSC500が利用できる入出力端子を表にまとめておきます。
PS1のソフト 擬似NTSC プログレッシブ | PS2のソフト NTSC インターレース | SC500 | |
コンポジット | ○ | ○ | × |
S端子 | ○ | ○ | × |
コンポーネント | ○ | ○ | ○ |
RGB | ○ | ○ | ○ |
※ PS1のソフトの大半は擬似NTSCのプログレッシブです。PS1起動時のPSのロゴ画面はNTSCのインターレースです。
※ PS2のソフトの大半はNTSCのインターレースです。
※ SC500はコンポジットとS端子の入力が出来ません。
OS | WindowsXP Professional SP3 |
MB | M3N78-EM |
CPU | AMD Phenom(tm) 8750 Triple-Core Processor 2.4GHz |
MEMORY | DDR2-800 2GB(2GB*1) |
HDD | WD10EADS-00M2B0 1TB, 5400rpm |
アマレコTV | Ver2.00a |
コーデック | AMV2MT Ver2.20h Y2標準可逆 |
サンプル画像 | 録画してできたビデオファイルをAviUtlで読み込んで表示されたものです。 |
アマレコTVの設定
サンプル画像 PS1のソフトをSC500 RGBでキャプチャ
極上バロディウスだ!DELUX PACK ©KONAMI
サンプル画像 PS1のソフトをSC500 コンポーネントでキャプチャ
SC500でPS1のゲームをキャプチャすると720x240 59.94fps(60p)でキャプチャされるので横長の映像になります。アマレコTVでプレビューする場合はアスペクト比を3:4または指定値にして3:2と設定するといいでしょう。
ただし、このままだとフルスクリーン表示した場合リサイズの補間処理によりレトロゲームのドット感が失われてしまいますのでアマレコTVの次のバージョンではラインダブラー(ドット感が失われないように画像を縦に拡大するフィルター)を用意しようと思います。
サンプル画像 SC500 RGBの画像にラインダブラーを施し2倍にズーム
サンプル画像 SC500 コンポーネントの画像にラインダブラーを施し2倍にズーム
コンポーネントの方はコントラストが強くクッキリした印象になります。
しかし、ニジミが少ないのはRGBの方なので、後工程で明るさを調整すればRGBの方が綺麗に表示できると思います。
後工程で明るさをあわせたRGBのサンプル画像
※ 今のところSC500自体では明るさの調整等はできないようです。
SC500は擬似NTSCをプログレッシブでキャプチャできる
SC500の特徴として擬似NTSCを60pでキャプチャできるというのが有ります。
他のキャプチャカードを使った場合、擬似NTSC自体が扱えないか、扱えたとしても60iでのキャプチャとなり、キャプチャするのに2フレーム分(約2/60秒)の時間がかかるのに対し、60pでは1フレーム分(約1/60秒)で済むため他のキャプチャカードより遅延を軽減できる利点があります。
【ここまでのまとめ】
利点
・アナログRGBを入力することができる
・擬似NTSCをキャプチャできる唯一のHDキャプチャカード?
・擬似NTSCを60pでキャプチャできる (60iより遅延が少ない)
注意点
・コンポジット入力とS端子入力がない
・RGB入力の場合もキャプチャ自体はYUY2になる
・明るさ等の画質調整はいまのところできない
次回はPS2のソフトをキャプチャした場合に付いてレポートしたいと思います。
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