マイコンソフトSC512N1-L/DVIとVideoKeeper2を使ってみました
ただし、出荷開始は5月中旬とのことです。
マイコンソフトSC512N1-L/DVIの紹介ページ
それに伴い付属のソフトウエアについても公開されましたのでダウンロードして使ってみました。
SC512N1-L/DVI(以下SC512)については以前、記事を書きましたが、その時は付属のソフトウエア(キャプチャソフト)が無かったためアマレコTVを使っての紹介でした。今回は付属するキャプチャソフト「VideoKeeper2」を中心に紹介します。
今回試したこと
・VideoKeeper2の動作
・IntelのGPU支援機能を使った録画機能
・キャプチャカードを2つ使った二画面キャプチャ
1.VideoKeeper2

スーパーファミコンをS端子で接続しキャプチャした様子です。
SC512にスルーアウトが付いたためかキャプチャソフトである「VideoKeeper2」は録画に重点が置かれている印象です。おそらくこの画面を見ながらゲームをして下さいというコンセプトはなく、ゲームプレイはスルーアウトを使ってくださいとなっているものと思われます。
VideoKeeper1では入力切替(コンポーネントとかHDMIとか)が簡単にできたりフルスクリーンにできたりとプレビューの勝手がよかったためそのあたりを期待すると裏切られるかもしれません。SC500N1/DVI(以下SC500)でもVideoKeeper2は使えますので、SC500を持っている人は試してみてはいかがでしょうか。
また、ドライバーも前回の記事から更新されています。

2.IntelのGPU支援機能を使った録画機能
VideoKeeper2ではIntelのCPUに搭載されているGPUを使って動画のエンコード(圧縮処理)を行うことができるようです。これにより録画中のCPU使用率を軽減できるメリットがあります。
ただし、GPUの支援機能を使うには制限が多々あり、基本的にビデオカードの拡張ができません(GeForceとかRadeonとか使えない)。
支援機能はCPU内臓のGPUをメインのビデオカードとして使う必要があります。今回はビデオカードを取り外してテストしました。また、使えるCPUも限られますので注意が必要です。
今回使ったCPUとマザーボード
・Intel(R) Core(TM) i5-3470S CPU @ 2.90GHz Ivy Bridge
・ASRock H77 Pro4-M (Intel H77)
VideoKeeprer2の設定画面

VideoKeeprer2の設定画面で「GPU支援機能」にある「Intel(R) Quick Sync Video」をONにします。CPUが未対応だったり、GeForceなどのビデオカードを使っていると、この設定をONにできません。今回はビデオカードを取り外してオンボードVGAを使うことでこの設定をONにできるようになりました。
VideoKeeper2のウインドウ(タイトルバー)

GPU支援機能が使える条件が整っていると「GPU:Yes」と表示されます。CPUが非対応だったりGeForceなどのビデオカードを使っていると「GPU:No」と表示されます。また、VideoKeeper2の設定のGPU支援機能のOn/Offも後ろに表示されています。
■録画テスト
PlayStation1の疑似NTSCのゲームをPlayStation2の本体でプレイ
コンポーネントケーブルを使ってフォーマット「720x240 60p」でキャプチャ
スケーラーまたはダブラーを使って縦に2倍にした720x480 60pで録画テストしました。
※ キャプチャカードはSC500を使用(データが残っていないけどS512でも同様の結果でした)
録画していないときのCPU使用率は約4%です。

GPU支援なしで録画しているときのCPU使用率は約14%です。

GPU支援ありで録画しているときのCPU使用率は約7%です。

手前味噌ですが、アマレコTVとAMV3ビデオコーデック(S3設定)を使って録画しているときのCPU使用率は約5%です。

GPU支援機能を使うことでCPU使用率を約14%から約7%へ減らすことができました。
GPU支援によるCPU負荷の軽減効果は大きいと感じましたが、純粋にCPU使用率を減らしたい場合はアマレコTVとAMVビデオコーデックの方がまだまだ有利のようです。
3.二画面キャプチャ

SC512N1-L/DVIの最後の"I"が抜けてる・・・
VideoKeeper2では対応するキャプチャカード(SC512やSC500)を2つまで同時に扱うことができます。
今回はSC512とSC500の組み合わせで試してみました。
ただし、ドライバー関連でおそらく多くの人がつまづくと思います。
私の場合、ドライバーはすぐに認識されましたが(デバイスマネージャに2つ表示される)、キャプチャソフトからはビデオソースフィルタが1つしか認識されず、そのため1つのキヤプチャカードしか使えない症状で苦労しました。
結局、何度もビデオキャプチャカードの抜き差しとVideoKeeper2のインストールを繰り返すことで何とか両方使えるようになりましたが、この辺りは使えることを信じて何度もトライするしかないか・・・
インストールさえ乗り切れば後は驚くほど簡単。

今回はSC500側にPS1の雷電IIをコンポーネントで接続、720x240 60pでキャプチャ(画面左)
SC512側にスーパーファミコンのF-ZEROをS端子で接続、720x480 60iでキャプチャ(画面右)
音についても両方のキャプチャカードの音が再生されます。さらにVideoKeeper2のウインドウの左右にある黄緑色のバーをクリックすると音量の調整(0から100%)ができます。
VideoKeeprer2設定画面

レイアウトも何種類か用意されています。
二画面時のスクリーンショットや録画のファイル

スクリーンショットや録画をするとそれぞれ別々のファイルが作成されます。
なお、マイコンソフトのホームページにあるQ&Aに次のような記述があるため、二画面表示の場合はプレビューの遅延が増えるようです。
Q. 弊社キャプチャーカード2枚同時してプレビューすると映像が遅延しているように見える。
A.2画面同時に表示しているときは、双方の映像を同期して表示するため映像が遅延する場合があります。1画面表示の時はプレビューの遅延が少なくなります。
また、直接二画面表示とは関係ありませんが、240 60pでキャプチャできる雷電IIの方は60fpsで比較的滑らかに表示される一方、S端子で接続したF-ZEROの方は30fpsでカクカクした表示となりました。さらに、疑似NTSCに対するデインターレース処理が原因と思いますがF-ZEROの方は多少のちらつきが生じます(録画した映像も同様に30fpsでちらつく動画となります)。
やはりS端子やコンポジット端子にも240 60p対応が望まれるところです。
最後にSC512N1-L/DVIの安定性についてです。
アマレコTVから見るとSC500とSC512について区別は付きません。ドライバーも共通の様なのでSC512の安定性はSC500と同等とみてよさそうです。なので安定性は極めて良いと感じます。ここ1か月ほどSC512を使っていますが致命的な不具合に気が付くことはありませんでした。画面の端が取り込めないこともなさそうだし、遅延も少ないためゲーム用のビデオキャプチャカードとしては最高峰と言えます。が、大抵SC500で十分です。
唯一気が付いたのはPCを起動してからSC512の入力端子を一度も選択せずアマレコTVを起動すると音が正常にキャプチャされない点です。100%再現でき非常にうるさい音が鳴ります。
VideoKeeperなら必ず入力端子を選択するため問題ありませんが、現行のアマレコTVはSC512に対し入力端子の選択ができないため一々デバイスの設定画面でコンポーネントなどの入力端子をクリックしてやる必要があります。
次のアマレコTVで対応できそうなので最終的に問題とはならないかもしれませんが、ドライバーの方でも対応されるといいな。
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