AVX2対応 AMVデコーダー デモ版の追試
古いPC Win7 Ivy Bridge i5-3470S CPU @ 2.90GHz | 新しいPC Win8 Haswell i7-4770 CPU @ 3.40GHz | |
AMV2MT Ver2.20i 32bit HDデコード処理時間 Y2:標準可逆設定 | 2.47 ms (404 fps) | 2.59 ms (384 fps) |
なかなか原因はわからないのですが、一つ影響が出たのがOSの電源オプションでした。

いままでCPUのパフォーマンスを安定させるため「高パフォーマンス」を選択してテストしてきましたが、新しいPCでは「高パフォーマンス」を選択するとPC全体のパフォーマンスが低下します(おそらくテストに使ったPC固有の問題)。「バランス」を選択すると本来の性能と思われる結果が出ましたので「バランス」に設定して再テストした結果を掲載します。
1.ベンチマークテスト
1.1.テスト環境
OS | Windows8 x64 Professional |
CPU | Intel(R) Core(TM) i7-4770 CPU @ 3.40GHz Haswell |
MB | ASRock H87 Performance (Intel H87) |
Memory | DDR3 1600 16GB(8GBx2 Dual Cannel)read=25.4GB/s write=14.8GB/s |
Software | DecBench86.exe Ver1.01 DecBench64.exe Ver1.01 |
備考 | CPUは4コア、8スレッド、HTT対応、AVX2対応。動作クロックを3.4GHz(定格)で固定し、 省電力設定およびTurbo BoostはBIOSで無効化、動作クロックがテスト中に変動しないようにしています。 |
タイトル | Mystery of the Nile |
情報 | 1280*720、2082frames、1分26秒 |
備考 | AviUtlと各コーデックを使ってエンコードしてテスト用の動画ファイルを作成 |
1.2.結果
コーデック | 高パフォーマンス | バランス | 高パフォーマンスに対する バランス設定の性能 | ||
時間 | FPS | 時間 | FPS | ||
32bit | 2.59 ms | 384 fps | 1.90 ms | 524 fps | 136% |
64bit | 2.23 ms | 446 fps | 1.68 ms | 594 fps | 133% |
64bit AVX2 | 0.88 ms | 1131 fps | 0.66 ms | 1515 fps | 133% |
※ 高パフォーマンスは前回のテスト結果をそのまま記載しています。バランスは今回テストした結果です。
電源オプションを「バランス」にしたことで「高パフォーマンス」にたいし全体的に約33%ほど良い結果がでました。
Ivy Bridgeの32bitのテスト結果2.47 ms (404 fps)にたいしても、Haswellのバランス設定では1.90ms(524 fps)と約29%良い結果です。これは動作クロックの増加分17%を超えるのでHaswell自体がIvy Bridgeより10%程度高性能と言ったところでしょうか。
AMVビデオコーデックにおいては後発のHaswellがそれ以前のCPUより遅くなるということは無いようで安心しました。
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電源プラン設定について
電源オプションによるベンチマーク結果の変化についてですが、バランスにした方がスコアが高かった理由は、
HaswellはTurbo Boostが掛かったコアの数によってCPUの最大クロックが変わるからでしょう
(4770Kでは1コアで最大3.9GHz、2コアで3.8GHz、3・4コアで3.7GHz)。
そのため、高パフォーマンスよりバランスの方がスコアが良くなったのだと思いますが、
バランスでは1GHz以下にもクロックが下がるので、ベンチマーク用の電源プランを作るのをお勧めします。
電源の詳細プランの設定で、最大・最少のプロセッサの状態が100%だとTBが有効となり、99%で無効化されます。
具体的には、最少を99%、最大を99%とすると定格の3.5GHz動作となり、最少を99%、最大を100%とすると
バランスに近くてクロックが低下し過ぎない設定となり、両方を100%とすると3.7GHzTB固定となります
(あくまでもCPUの放熱に余裕がある場合)。
Re: 電源プラン設定について
> 電源オプションによるベンチマーク結果の変化についてですが、バランスにした方がスコアが高かった理由は、
> HaswellはTurbo Boostが掛かったコアの数によってCPUの最大クロックが変わるからでしょう
> (4770Kでは1コアで最大3.9GHz、2コアで3.8GHz、3・4コアで3.7GHz)。
> そのため、高パフォーマンスよりバランスの方がスコアが良くなったのだと思いますが、
> バランスでは1GHz以下にもクロックが下がるので、ベンチマーク用の電源プランを作るのをお勧めします。
>
> 電源の詳細プランの設定で、最大・最少のプロセッサの状態が100%だとTBが有効となり、99%で無効化されます。
> 具体的には、最少を99%、最大を99%とすると定格の3.5GHz動作となり、最少を99%、最大を100%とすると
> バランスに近くてクロックが低下し過ぎない設定となり、両方を100%とすると3.7GHzTB固定となります
> (あくまでもCPUの放熱に余裕がある場合)。
アドバイスありがとうございます。
そうなんですよね、ターボブーストや省電力設定により動作クロックが変わってきてしまうので、
ベンチマークテストをするときはBIOSからターボブーストや省電力設定を無効にしてテスト中に動作クロックが変動しないようにしています。
高パフォーマンスにして(何もしていない無負荷時の)タスクマネージャを見るとSystem Idleは99%なのに
CPUの使用率が100%に張り付いているので、バックグラウンドで何かがCPUリソースを食いつぶしているため
ベンチマークの結果が悪くなるのだと思います。