アマレココ4 その11 vs ShadowPlay

1.ShadowPlay
ShadowPlayを使うためのGeForce Experience。シェアの項目をONにすると録画関連の機能を使えるようになります。
ShadowPlayのテストをするときはシェア機能をON、アマレココのテストをするときはシェア機能をOFFとしています。

デスクトップ全体を録画する場合はシェア機能の基本設定のプライバシー管理で「はい」を選択します。
この記事ではこれを「ShadowPlayデスクトップキャプチャ」と表記します。
また、「いいえ」とした場合はゲーム画面だけを録画でき、この記事では「ShadowPlayゲームキャプチャ」と表記します。

録画設定で解像度とフレームレート、ビットレートを設定できます。フレームレートを60FPSとしても、モニターのリフレッシュレートが59.94Hzであれば59.94FPSの動画ファイルとなるようです。

59.94HzのモニターでShadowPlayを使って録画したビデオファイルをAviUtl + L-SMASH Works File Readerで読み込んだ際のプロパティ。
今回のテストは59.94Hzのモニターなのでこれでちゃんと録画できていると思います。

今回のテストではインスタントリプレイを無効にし、ShadowPlayの録画は全てホットキーによる手動操作で行っています。

2.テスト方法、テスト環境
デスクトップ(1920x1080)にFF14ベンチをウインドウモード、HDサイズ(1280x720)、DirectX11、高品質(ノートPC)で実行して録画していない場合と、各キャプチャソフトで録画した場合のベンチマークスコアで評価します。
録画はデスクトップ全体(1920x720 59.94fps)とゲーム画面だけ(1280x720 59.94fps)の2種類で行います。
また、今回のベンチマークスコアには最大で5%程度の開きが観られたため、複数回テストを行い平均値で評価します。
同様のテストをされる場合は一発テストだとたまたま高いスコアだったり、たまたま低いスコアとなった場合、今回のように微差だと優劣が変わってきてしまう可能性があるので注意した方が良いかもしれません。
OS | Windows8.1 x64 Professional |
CPU | Intel(R) Core(TM) i7-4770 CPU @ 3.40GHz Haswell |
MB | ASRock H87 Performance (Intel H87) |
Memory | DDR3 1600 16GB(8GBx2 Dual Cannel) |
Video | NVIDIA GeForce GTX 1080 8GB NVIDIA GeForce GTX 650 1GB |
Monitor | 1920x1080 94.94 HDMI |
録画HDD | WD30EZRX 3TB |
Software | AmaRecCo Ver4.10 ベータ2 ShadowPlay GeForce Experience Ver3.1.0.52 Driver 375.63 ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク くるくるベンチDX11 Ver1.00 |
備考 | CPUは4コア、8スレッド、HTT対応、AVX2対応。動作クロックを3.4GHz(定格)で固定し、省電力設定およびTurbo BoostはBIOSで無効化、動作クロックがテスト中に変動しないようにしています。 |
3.テスト結果
録画 画像サイズ | ベンチスコア (平均値) | スコア低下率 | |
録画なし | - | 18612 | -0.0% |
ShadowPlay デスクトップキャプチャ | 1920x1080 59.94fps | 17925 | -3.6% |
ShadowPlay ゲームキャプチャ | 1280x720 59.94fps | 17589 | -5.4% |
アマレココ デスクトップ全体 | 1920x1080 59.94fps | 17744 | -4.6% |
アマレココ ゲームウインドウを範囲指定 | 1280x720 59.94fps | 17953 | -3.5% |
※ ShadowPlayのデスクトップキャプチャの3回目で17194を記録しましたが、明らかに低い数値なので平均値の算出から除外しました。これを平均値に加味するとアマレココより平均スコアが悪くなってしまいます。
デスクトップ全体(1920x1080)を録画する場合はShadowPlayが有利。
ゲーム画面だけ(1280x720)を録画する場合は意外にもアマレココが有利な結果となりました。
これは、アマレココは画像サイズに比例してスコアが上下するのに対し、ShadowPlayの場合はキャプチャ方式(プライバシー管理の「はい」、「いいえ」)によりスコアが変わってくるようで、デスクトップ全体を録画するよりゲーム画面だけを録画する方がスコアが低下しています。
これにより、基本的にはShadowPlayの方が有利(※)ですが、デスクトップ上のゲーム画面だけを録画するような使い方だと逆転しています。
推測になりますが、アマレココ、およびShadowPlayのデスクトップキャプチャモードはDWM(Desktop Window Manager)がレンダリングする秒間60フレームだけを処理するのに対し、ShadowPlayのゲームキャプチャモードはゲームプログラムが秒間100フレームレンダリングしたら100フレーム、ゲーム側が200フレームレンダリングしたら200フレーム分 ShadowPlayが何かしらのGPU処理を行っていて、その分スコアが低下しているのではないかと思われます。
(ShadowPlayのゲームキャプチャモードはゲーム側のFPSが高くなるとスコア面で不利になってくるかもしれない)。
※ ShadowPlayのデスクトップキャプチャに録画範囲を指定する機能があればアマレココより有利にゲーム画面だけを録画できるはずです。
4.GPUの性能が低い場合(GTX650)について
GPUの性能が低いとFF14ベンチを実行しただけでGPUクロックが最大になりGPU使用率も99%となるため、スコアは、ほぼキャプチャソフトのGPU使用率で決まってきます。
ビデオコーデックなどCPUでどんなに重たい処理をしたとしても、GPUをできるだけ使わないように設計されたキャプチャソフトが有利で、逆に、ShadowPlayの様にCPUでほとんど処理をせず、GPUで大半の処理を行うタイプはあからさまに不利となるようです。
GPUクロック | GPU使用率 | スクリーンショット | |
ShadowPlay デスクトップキャプチャ | 1058 MHz | 24% | ![]() |
アマレココ デスクトップ全体 | 540 MHz | 35% | ![]() |
録画 画像サイズ | ベンチ スコア | スコア 低下率 | スクリーンショット | |
録画無し | - | 6311 | -0.0% | ![]() |
ShadowPlay デスクトップキャプチャ | 1920x1080 59.94fps | 5135 | -18.6% | ![]() |
アマレココ デスクトップ全体 | 1920x1080 59.94fps | 5955 | -5.6% | ![]() |
GTX650だとShadowPlayの性能面での優位性は見て取れませんでした。
アマレココというより、有名どころのキャプチャソフトであればShadowPlayより明らかに高いスコアとなるのではないでしょうか。
5.まとめ
・ShadowPlayのデスクトップキャプチャモードのスコアは同条件(同じ画像サイズ)であればアマレココより有利。
・ShadowPlayのゲームキャプチャモードはゲームのfpsが60fpsより高くなると、スコア面でアマレココより不利になる可能性がある。
・アマレココのスコアは録画範囲(画像サイズ)に比例する。画像サイズが小さくなるとShadowPlayでデスクトップ全体を録画したり、ShadowPlayのゲームキャプチャモードで録画するよりアマレココのほうが有利。
・GPUの性能が悪く(例GTX650)ゲーム処理のボトルネックがGPUとなる場合、ShadowPlayの性能面での優位性は皆無となる。
・GPUの性能が悪い場合は、アマレココに限らず大抵のキャプチャソフトがShadowPlayより良いスコアになると思われる。
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