アマレコVR Ver2.3.1 for Pico4 アルファ版 背景透過EX
黒以外に白や複数の色でもある程度対応でき従来の背景透過処理の輪郭部を明瞭にする効果があります。
【背景色マップ】
背景色マップは被写体領域の外周から多く使われている色を調べて、背景に使われている色の分布を作成します。
クロマキー処理では画面全体から1色だけ拾うようになっていますが、背景色マップではエリア毎に背景色を決めますので、画面の上の方が暗くて、下の方は白いなどの場合も対応できます。
小さいエリア毎に特殊なクロマキー処理をする感じです。
・被写体からは色を拾わない
・被写体の周辺を調べる
・被写体から遠いところからは色を拾わない
・被写体のエリアは調べた色から補完する
・各エリアの境界が判らないように最後にぼかす
1.使い方
インストール等基本的な使い方は アマレコVR ver2.1.8 for Pico4 動作確認版 を参照してください。

メイン画面設定の暗闇透過オプションが廃止され、代わりに背景透過EXになります。
背景透過EXは単独では使えません。画像処理の背景透過を選択している時だけ機能します。
画像処理メニューから背景透過を選択し、背景透過EXのチェックボックスをON、背景透過EXの透明度を50、色味補正を0にして背景透過処理が安定するまで(背景画像ができるまで)待ちます。
安定したあと被写体の一部が消えるようなら色味補正を少しずつ上げます。色味補正を上げ過ぎると画質の印象が悪くなるので20程度までで調整してください。
背景が残るようなら背景透過EXの透明度を下げてください。それでも背景が残る場合は「被写体も処理する」をONにしてみてください。
【背景色マップの初期状態】
最初は黒に設定されていますので、黒目や黒髪が透明になります。
徐々に背景画像が作成され被写体領域が判るとその外周から色を拾って正しい背景色マップが作製されます。
この間は黒や被写体から離れたところの色を拾ってしまう為不安定となります(何色が透明になるか不定)。
2.設定
・背景透過EX 透明度
背景の透明度を設定します。100は処理なし。数値を下げると背景を透明にします。50が標準です。
・背景透過EX 色味補正
透明度を補正して不透明にします。被写体の一部が透明になってしまう場合に使います。
0は透明度を補正しません。数値を大きくするほど不透明になります。
※ 数値を大きくすると画質の印象が悪くなります。
・被写体も処理する
OFFの場合は被写体の輪郭領域だけ処理します。
被写体内部の黒目などの透明化を防ぐことができますが、輪郭領域の背景が残りやすくなります。
背景透過処理を単独で使う場合と比べ 僅かに輪郭が明瞭になるメリットがあります。
ONの場合は輪郭領域と被写体領域の両方を処理します。
背景が消えやすく被写体の輪郭がもっとも明瞭になりますが、被写体領域の背景色と近い箇所も透明になってしまいます。
背景透過処理で上手く輪郭をとらえられる場合はOFF
上手く輪郭をとらえられなかったり、被写体が複数など、領域が大きめに取られてしまう場合にON
・背景透過処理の輪郭に関する設定

輪郭ぼかしと輪郭サイズを大きめに設定してください。
被写体領域の外周から背景色を拾う(被写体から色を拾いたくない)ため、輪郭が被写体より一回り大きくなるように設定してください。
また、ぼかしている範囲が輪郭領域として処理対象になります。
解像度の1024は機能しません。256を選択してください。
3.サンプル
https://twitter.com/amarectv
youtubeで公開しました。
・サンプル動画のオウムじゃない方

被写体の動きが大きく 輪郭をうまくとらえられない例です。
背景透過処理だけだと 実際の被写体より領域が大きくとられてしまうので、被写体も処理するをONにして被写体も含めて背景色を透明にします。
被写体領域も処理対象にしているため 鳥の体の一部も背景色と一致し透明になっている箇所があります。
・サンプル動画オウム

複雑な背景の例です。
被写体の動きが少ないため 従来の背景透過処理だけでもうまく処理できます。
背景透過EXをON、被写体も処理をOFFにすると残っていた背景がわずかに減り、被写体の半透明になっていた部分を不透明にできます。
共にわずかな差ですが 背景透過EXのチェックボックスをON/OFFすれば瞬時に切り替わりますのでどの程度効果があるか確認してみてください。
・白背景の動画(サンプル動画無し)
背景が被写体より白い場合はうまくいきます。
一見白い背景と思う動画でもクリーム色だったりすると 肌色のどこかしらと一致してしまいうまくいきません。
日本のVR動画だと温かみのある絵造りで 背景の白と肌色が近く ほとんどの場合うまくいきません。
海外のVR動画だと刺さるような白背景だったりするので 極めてうまく処理できます。
白背景の場合は 被写体も処理するをONにして ほぼクロマキー合成のように扱うことができます。
4.ダウンロード
・ アマレコVR Ver2.3.1 アルファ版 for Pico4
・アマレコVRサーバー Ver2.21
2022.11.18追記
メイン画面設定の位置設定など左右にドラッグして設定する分部が全滅しています。
次のバージョンで直します。それまで、メイン画面の位置に関してはボタン機能に割り当てて調整してください。
・メイン画面の位置XYZ
・アルファマップの拡大、位置
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PCVRの利用
こんなにも素晴らしいVRアプリを制作されている事を知り、感動しております。
知ったばかりでまだ試しておりませんが、週末に試してみたいと思います。
動画などファイルはもちろんかと思いますが、例えば将来的にPCVR(STEAM VR)を利用、その際にパススルーを利用した本仕組みを使うことはできるものでしょうか?
お気に入りのゲームでこの機能が使えるとやりたいこと全てがPICO4で出来ると思っていたりします。
お手すきの際にご教示いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
Re: PCVRの利用
将来的にPICOやQuestが複数のアプリを同時に実行、表示できるようになれば、PCVRアプリとアマレコVRの組み合わせで可能かもしれないと言ったところでしょうか。