アマレコVR Ver2.3.3 for Pico4 アルファ版 背景透過V2
1.更新内容
【主な更新内容】
・背景透過処理が背景透過V2になりました
・画像処理のシルエット機能が背景透過EXへ対応しました
・ボタン機能でVRコントローラーのBボタン以外でも「戻る」を選択できるようになりました
・メイン画面設定で位置設定等ができない不具合を修正
【背景透過V2】
・時間方向の平滑化と激しい動きへの追従性を両立しました
・被写体周辺の背景画像も作成するようになりました
・動きの少ない被写体が消え難くなりました
・複数の被写体が一塊になり難くなりました
・マスクパターン整形処理を改善(解像度512x512、エッジ画像等)
・背景透過率
・背景透過EXを3つのモードで整理しました
2.使い方
インストール等基本的な使い方は アマレコVR ver2.1.8 for Pico4 動作確認版 を参照してください。
2.1.背景透過V2
メイン画面設定の画像処理に関する設定項目が変更されました。

(1) VR動画を再生、メイン画面設定のポジトラON、パススルーON、スケールを被写体の距離(50cmから100cm程度)に調整
(2) 画像処理▽メニューから「背景透過」を選択
(3) 背景透過モードで「モヤっと」を選択
(4) 動きの少ない背景が徐々に消えてきます
なかなか背景が消えないようなら背景透過率を100から下げてみてください(50から80あたりで調整)。
3.背景透過モード
今までは背景透過処理と背景透過EXで構成されていましたが、今回から統合し3つのモードに整理されました。
youtubeサンプル動画
■モヤっとモード
被写体の輪郭をぼかして合成します。
多くの場合で欠点が目立たず、且つ簡単に使えるため このモードを中心に使ってください。
背景透過率で背景に使われている色に近いものを透明にすることができます。通常は100に設定しますが、なかなか背景が消えない場合は50くらいまで下げてみてください。
このモードに「輝度補正」と「色補正」はありません。
画像処理メニューの輪郭ぼかしの設定でぼかす度合いを調整できます。
■キリっとモード
輪郭を鮮明にし合成します。
背景に使われている色が特定しやすいこと、背景の色と被写体の色が明確に区別できることが重要となりますので、使える場面は限られます。
暗がり動画、完全な白背景、クロマキー映像のように背景が単色に近いもので効果を発揮します。
被写体の輪郭部が半透明になってしまう場合は「輝度補正」と「色補正」を0から上げることで不透明にできます。
背景が消えつつ、被写体が消えないように調整してください。
もしくは画像処理メニューから輪郭サイズを一回り大きくしてみてください。
ドット感(処理解像度の低さ)が目立つ場合も「輝度補正」と「色補正」を0から上げてみてください。
※ 輝度補正を100にしても背景透過EXの処理が無効になることはありません。
※ 色補正の数値を上げても画質が悪い印象になることはありません。
■幽霊モード
最も背景を消せて、且つ、輪郭を鮮明にすることができますが、被写体も半透明になります。
キリっとモードが背景を消しつつ、被写体が消えないように働くのに対し、幽霊モードは背景色に近いものを問答無用で透明、半透明にします。
暗がり動画、完全な白背景、クロマキー映像のように背景が単色に近いもので効果を発揮します。
4.設定項目
・画像処理▽メニュー
画像処理に関するメニューを表示します。
・背景透過モード 「モヤっと」、「キリっと」、「幽霊」
上記 背景透過モード参照
・クリア
画像処理で使う背景画像等をクリアします。
・背景確認
動作確認のために背景画像等を表示します。
・画像処理パラメータ「背景透過率」、「輝度補正」、「色補正」
上記 背景透過モード参照
■画像処理メニュー(背景透過処理)
「背景透過」を選択すると背景透過処理に関する設定ができるようになりますが、基本的には初期値(def)のまま使ってください。

・背景閾値
背景画像を作る際の閾値を設定します。
数値を上げると背景画像が作りやすくなります(背景が消えやすくなります)。
その代り動きの少ない被写体も背景と判断されやすくなり消えてしまいます。
「動画にノイズが多い」や「照明が安定しない」などによりなかなか背景が消えない場合は背景閾値を大きくしてみてください。
通常は背景閾値を0にして被写体が消えにくくなるようにしてください。
・輪郭ぼかし
被写体の輪郭をぼかす度合いを設定します。
主にモヤっとモードで意味を持ちます。
・輪郭サイズ
被写体の輪郭を一回り大きくしたり 小さくします。
【廃止項目】
・ぼかし(時間)
変化量が少ないときはボカし、変化量が大きいときはボカさないよう自動で切り替わります。
これにより 時間方向の平滑化と激しい動きへの追従性の両立ができるようになります。
・背景時間
最短3秒となります。被写体の周辺など条件により自動で長くなります。
・解像度(256、1024)
今回は512x512となります。
5.その他
■シルエット機能
今回から背景透過EXの処理(キリっとモード、幽霊モード)でもシルエット機能が使えるようになりました。

幽霊モードでシルエット機能を使うと陰影も反映されます。
シルエットの色と透明度はサーバー側の設定ファイルで指定できます。
【シルエットの色設定】
AmaRecVRServer.ini
[ImageProcessing]
rw.param_silhouette_color_string=#0000FF7F
6.ダウンロード
・ アマレコVR Ver2.3.3 アルファ版 for Pico4
・アマレコVRサーバー Ver2.21
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コメントの投稿
No title
モヤっと設定、キリっと設定、いいですね。
ますます実用的になりました。
背景透過を使うとスケールをいじることが多くなりますが他のパラメータ類と同じく「リセット」ボタンがあるとありがたいです。
360動画のステレオ調整
これはいいですね。
対応ありがとうございます。
360動画ですがステレオ調整すると左右で逆方向のズームになってしまっている気がします。
確認頂けると幸いです。
Re: 360動画のステレオ調整
> これはいいですね。
> 対応ありがとうございます。
>
> 360動画ですがステレオ調整すると左右で逆方向のズームになってしまっている気がします。
> 確認頂けると幸いです。
左右へ動かすところを 前後に動かしていました。次のバージョンで修正します。
マウスの設定ができません
マウスにキーを割り当てる設定について、ここ数日間あれこれ試しているのですがどうしてもうまく働かず、原因がわからなくて困っています。
何か心当たりなどありましたらご教示いただけると幸いです。
アマレコserverで「PCマウスを使う」「接続時にキーボードフォーカスを得る」にチェック。
X-Mouse Button Controlというアプリで、amarecvrserver.exeにおいてキーシミュレーションを行うよう設定。
・X-Mouse~が有効のときは起動中のamarecvrserverをマウスで操作できなくなり、例えば左ボタンを押すと「x」が入力される(この動作は想定内)
・PICO4でアマレコVRを使って動画を閲覧中、キーボードの[A]や[B]を押すと、アマレコVRの「PCマウス設定」に従った動作をする。
・PICO4でアマレコVRを使って動画を閲覧中、PCマウスがPCマウス設定に従った動作をせず、デフォルトの動作のみをする。
(左クリックで動画の設定画面、左ダブルクリックでファイル一覧、右クリックで画面の位置調整、サイドボタンは反応しない)
・PCにペアリングしたbluetoothマウスと、USB接続のマウスで試すがどちらも同じ結果になる。
Re: マウスの設定ができません
機能を割り当てることができるのはキーボードのABCXYZキーです。
物理的にこれらのキーが押された場合に機能します。
ロジクールのマウスなら公式ツールにより(キーストロークを割り当てることで)
マウスのボタンでも物理的にキーボードが押されたことになります。
同様のことがX-Mouse Button Controlでできるかはわかりません。
物理的にキーを押したことにできるものを使って下さい。