AMVコーデックの設定について
S0
Pentium4などのシングルコアのPCでスペックに自信がない場合に向いています。
スペックに自信がある場合はもっと圧縮効果の高い設定を使いHDDの負担を減らしましょう。
※未圧縮で録画する方が計算などの処理が無い分CPU負荷が少なく快適と思われがちですが、AMV3のS0を使うとCPU負荷は未圧縮と同程度でHDD負荷を一方的に減らせる為より快適に録画できます。
気になる方は是非、未圧縮とS0を比較してみてください。
S1
マリオブラザーズの様に画面全体の動きが無く、ちっこいキャラクタだけが動いている内容でないと効果がありません。
通常のゲームでは使う価値は低いでしょう。
なお、この条件に当てはまる場合はAMV2MTのR1の方がお勧めです。
S2
可逆圧縮を必要とする一般的な条件(S0、S1の条件に当てはまらない)で使います。
2コア以上のPCであればCPU負荷とHDD負荷のバランスが取れるので、S0、S1より快適に録画できると思います。
S3(初期値)
S2より更に快適に録画できると思います。一番お勧めです。
S4
快適性よりもファイルサイズを小さくしたい場合に使います。
パソコンのスペックに心配が無く、画質を許容できれば有りだと思います。
R2(AMV2MT)
画面に表示されている内容を完全に記録し再現できます。
パソコンのスペックに心配が無く、完璧な画質を求める人向け。
R3(AMV2MT)
画面に表示されている内容をほぼ再現でき、おおむね快適に録画できます。
以下は詳細です。
1)コーデックの選択
現在は、AMV2MTとAMV3の2つのコーデックがありますが、違いは主に圧縮時のカラースペース(色の管理)となっています。
・AMV2MTは色が滲まないRGB(初期値)と少しだけ色が滲むYUY2方式のどちらかを選んで圧縮する事が出来る。
・AMV3は一番色が滲みやすいYV12のみで圧縮。
このような違いがありますので、とにかく画質に拘りたいと言う場合はAMV2MT。
パソコンのスペックに自信が無い場合や、画質より快適に録画することを優先する場合はAMV3を使うと良いでしょう。
2)圧縮設定
続いて圧縮設定のS0、R1とかについて説明します。
AMV2MTにはR1、R2、R3、R4、Y1、Y2、Y3、Y4
AMV3にはS0、S1、S2、S3、S4と沢山ありますが、アルファベットはカラースペースを示し、数字は圧縮レベルを示しています。
数字が同じ物は同じ働きをし、カラースペースが違うだけと思えばスッキリすると思います。
カラースペース
R:色が滲まないRGBでの圧縮(厳密には一部YUV444になりますがRGBと同じ特性と思って大丈夫です)
Y:少しだけ色が滲むYUY2での圧縮
S:一番色が滲みやすいYV12での圧縮
圧縮レベル
0:(可逆)圧縮効果なし
1:(可逆)最低限の圧縮
2:(可逆)通常の圧縮効果
3:(非可逆)通常の圧縮効果(初期値)
4:(非可逆)高い圧縮効果
3)画質について
可逆となっているもの(圧縮レベル0、1、2)は全て同じ画質となり(各カラースペースにおいて)理論上最高の画質です。
非可逆のものは圧縮レベルが高いほど画質が低下します。
高画質 R > Y > S 低画質
高画質 0 = 1 = 2 > 3 >>>> 4 低画質
(2と3の違いは少なく、3と4の間は大きいと私は感じます)
4)圧縮効果(HDD負荷)について
圧縮レベルが高くなるに従い効果も上がります(ファイルサイズを小さくできる)。
ファイル大(HDD負荷大) R < Y < S ファイル小(負荷小)
ファイル大(HDD負荷大) 0 <= 1 < 2 << 3 <<< 4 ファイル小(負荷小)
(0と1は殆ど変わらない、4は特別小さくなる場合がある)
5)処理速度(CPUの負担)について
圧縮レベルが低いほど効果が上がります(CPU負荷が小さい=軽い)。
遅い(CPU負荷大) R < Y < S 早い(負荷小)
早い(CPU負荷小) 0 >> 1 > 2 >= 3 > 4 遅い(負荷大)
(0は特別早い、2と3はあまり変わらない)
6)ハーフサイズ
アマレココなどソフトウエアによるリサイズ処理の場合にはAMVコーデックのハーフサイズの方が有利です(アマレココ等のリサイズは使わない)。
アマレコ・ライトなどハードウエアによるリサイズ処理の場合はAMVコーデックの方が不利なため、使わないで下さい(アマレコ・ライト等のリサイズを使う)。
7)スレッド設定
基本はCPUのコア数に関係なくエンコードを「1」に設定してご利用ください。
1では厳しい場合にCPUのコア数に応じてエンコードスレッド数を増やしてみて下さい。
カスタム設定は通常使いません(実験用)。
デコードはCPUのコア数と同じにして下さい。
その他の設定を変更する必要はありません。
以上。
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No title
Re: No title
必要です。
質問がシンプルすぎて質問の意図を汲み取れない・・・
No title
それと、このエントリーの内容の最後の方ですが、出力フォーマットの「RGBまたはYUY2で出力する時、色を補間する」のチェック項目は、AviUtlなどのRGBかYUY2でしか読み込めない動画編集ソフトに読み込ませる場合はチェックをオフにした方が最終出力時の画質の劣化が抑えられると思うのですが、この認識は間違っていますか?
Re: No title
>
> それと、このエントリーの内容の最後の方ですが、出力フォーマットの「RGBまたはYUY2で出力する時、色を補間する」のチェック項目は、AviUtlなどのRGBかYUY2でしか読み込めない動画編集ソフトに読み込ませる場合はチェックをオフにした方が最終出力時の画質の劣化が抑えられると思うのですが、この認識は間違っていますか?
なるほど、
AMV3の色補完に関しては仰るとおり最終出力がYV12であるならば、AMV3コーデックとAviUtlの両者で補完を行わないようにするのが望ましいと思います。
コーデックまたはAviUtlのいずれかで補完を行ってしまうと、AMV3コーデックで読み込み、書き出しを伴う編集を行う度に色のにじみが広がってしまいます。(基本的にAviUtlでこのような作業をしたり可逆性を重視する場合はRGBやYUY2に対応したAMV2MTを使う)
ただし、あくまでも複数回、読み込み、書き出しを伴う場合の話なので、AMV3で録画したものをAviUtlでH264に変換するだけの場合は、補完を行ったとしても無視できるレベルの影響です。